2024年度も大阪工業技術専門学校の非常勤講師を勤めさせてもらいます。
今年も2年生の担当です。2年生は春に「研修旅行」があり、岐阜県北部に一泊二日で勉強しに行きます。
今年は久しぶりに同行させてもらうことになり、魅力的な木の建築に触れてくることができました。
朝8時に大阪市の大阪工業技術専門学校を出発し、バスで4時間強。
まずは世界遺産の白川郷に到着です。いきなりメインといってもいいいくらいの名所です。
この日は雨が降っていましたが、それが山並みにモヤを産んで雰囲気が出ていました。
建物の茅葺も濡れた質感が魅力的で、雨は雨で楽しめました。
自由行動も多少ありますが、メインは「和田家住宅」の見学です。
ここでは白川郷に関する解説を置きさせていただき、学生ともども改めて白川郷のことについて勉強しました。
木造建築ゆえの維持管理に対する姿勢。「ユイ」の仕組みや文化的魅力など改めて理解しました。
その後、飛騨古川の「飛騨の匠文化館」に行きました。
大工技能学科の学生であるので、やはり木組の建物を見るのはもちろん興味があるでしょうが、ここは大工道具や木工作品など、飛騨の大工を肌で感じることができる特別な場所です。設計の立場の私としても、吉田桂二さんの設計の建物ということで興味深く見させてもらいました。
時間が押してしまっていましたが、閉館時間を延長してもらってまで見させていただくことができました。街並みの散策もできました。
岐阜について半日ですが、濃密な時間を過ごしました。
宿泊は今回は山久旅館です。風情ある建物で、ゆっくりできました。
ご飯も贅沢でお腹いっぱいです。
研修であるので予定が立て込みましたが、木造建築の魅力を改めて認識できたいい一日になりました。
長く住み継がれた住まいを見ると、建物がどのように経年変化していくのか見れるのが私は好きです。
無垢の木の家を提案する身として、長い年月を経た建物、木材を見ることは安心につながりますし、
納まりの具合でどうなるのかを示してくれる行きた教材になります。ありがたいものです。
次の日が実は今回の研修の「本題」の吉島家住宅の見学があります。
しっかりと睡眠をって、二日目に続きます!
WASH建築設計室 日野弘一