京都府南丹市のいえ。
WASH建築設計室では木部の塗装はDIYで行うことが多いです。
南丹市のいえも例外ではなく、設計の手で木部塗装を行いました。
今回使った塗料は、プラネットジャパンのプラネットカラーです。色はダークブラウンにしています。
これは面戸という材料を塗った時の写真です。
杉の材料を塗ったのですが、初めて塗ったのでコテコテになりました。
濃い色合いで、木目は生きているので私は好きな色になります。
これは建て方の前に塗っておく必要があったので、建て方の前に現場で塗らせてもらいました。
一番面積が多かったのは外壁になります。
外壁は今回は押縁仕上げになります。写真は、その押縁となる胴縁の材料を取り付け前に塗装している様子です。
樹種は杉です。荒木で注文していますので、ローラーを使って塗装しました。
普段はコテばけで、引き伸ばすように塗装するのですが、ローラーは乗せるような塗り感になります。
荒木ということもあり、塗料をすごく吸います。その分耐久性はよさそうな印象です。
外壁板は、先に大工さんに張ってもらっています。
その状態で、ローラーで一気に塗っていきます。足場を使って高いところまで塗らないといけません!
近くで見るとこんな感じです。
外壁の杉は荒木なので、本当によく塗料を吸います。
10Lの大きめの缶を買ったけどすぐに無くなりそうになります。。。
この日は塗れるところまでを塗る感じでした。
思っているより多めに買っておく必要がありますね。
外壁を塗り終わるとこんな感じです。
黒に近い茶色です。シックでとてもいい感じです。
周辺の古民家ともよく馴染みます。
板と板の間に隙間があって、大丈夫か?と思われると思います。大丈夫です。ミスではありません。
板と板の間は、先に塗装していた押縁が留められるので隙間は見えなくなります。
押縁は真鍮釘で抑えることもありますが、今回は焼き杉用のビスです。綺麗に仕上がりそうです。
足場が外れた時の写真ですが、こんな感じの仕上がりになります。
押縁仕上げ自体は昔の建物でもよく使われています。
DIYでも比較的簡単に仕上げられるので最近のお気に入りです。
外部の塗装は外壁だけではありません。
既存の建物を使った改修棟の古材をそのまま使う部材の塗装も行いました。
経年劣化でカスカスになっているので、今回オイルを再塗装して耐候性を回復させていきます。
こちらも塗料をよく吸います。また、隙間に塗料を押し込むのが大変でしたがなんとか終えることができました。
オイル塗装を設計が施工することで、職人が塗装するよりはコストが抑えられます。
というかそういう金額設定で請けるようにしています。
(その分いい木材を使いたいのです)
塗装をすることで、現場にいる時間が長くなり大工さんたちからの質疑に応える時間も取れますし、現場の雰囲気を掴むこともできます。
こういったことから、塗装は自分たちですることが多いですが、単純にモノづくりの一部に携われることも楽しいのだと思います。
大変なこともありますが、今回も楽しく家づくりに参加させてもらいました。
とてもいい仕上がりになったと思います。
WASH建築設計室 日野弘一