しまなみでの調査【詳細調査】

大阪府吹田市の事務所から離れ、広島県尾道市のしまなみ街道の途中、瀬戸田に来て古民家の調査に参加しました。吹田からは車で約4時間。総勢約10名での一泊二日の調査です。

 

今回は建物の構造体の組まれ方を確認することに特化した調査です。

梁が何層にも立体的に組まれているため、平面的な伏せ図では情報を整理しきるのに限界があると判断され、建物の軸組を断面的に記録する”軸組図”を全ての面で採寸するのが目標です。

 

写真左手が本屋で、二階建てのとても大きい建物です。今回はこれが大変です。

私は1日目は写真右に写っている、平家の離れの調査を行い、二日目から本屋に参加しました。

離れもとても立派でしたし、本屋とくっついている部分の詳細がなかなか分かりづらくて大変でした。でも納まりがわかるにつれなぞが解明されていくのがとても楽しいです。

 

小屋組とは関係ないですが、座敷から見えるお庭がとても綺麗でした。

奥に木塀があり、外界から閉ざされた空間にあるお庭は丁寧に手が入れられていてとても綺麗でした。

 

建物の欄間に使われているデザインがとても珍しかったです。

薄い板に、スリットで茶器の絵が描かれています。

彫り物をしている欄間などに比べたらシンプルですが、とても可愛いです。

 

建物の開口部は窓ガラスは使われておらず、全て雨戸です。

雨戸を開けたり閉めたりは意外と時間がかかって大仕事です。

昔の人はこれを毎日開け閉めしていたのだなと思うと大変だなとも感じますが、ガラスがない時代の生活の知恵といいますか、建具にもいくつも工夫が見受けられ今は失われてしまった何か魅力を感じました。

 

そんなこんなでまる二日間、あっという間に時間が経ちました。

大変でしたが、とても楽しかったです。この建物が改修されて、魅力的な建物として活用されることを願っています。

 

 

日野弘一