先日、自立循環型住宅設計講習会に行ってきました。
自立循環型住宅とは、立地条件や住まい方に応じて極力自然エネルギーを活用した上で、居住性や利便性を向上させつつ、2010年頃の標準的な住宅と比較して、ゼロエネルギー化が可能な住宅のことを指します。
本講習会は、改修版と新築版の二部で構成されており、それぞれ午前・午後の部と分けて開催されました。
改修版の講習会では、省エネ改修の考え方や断熱・漏気、日射や暖冷房、照明設備について、自立循環型住宅の改修の要点を専門家の先生方に説明していただきました。
新築よりも改修の方が難易度は高く、限られた予算の中で設計をしていくことが求められるため、構造やお施主さんの要望をしっかりと押さえたうえで、少しでも快適な住環境を実現できるように、知識や経験を深めていきたいと思いました。
午後の講習会では、新築の住宅における設計プロセスや断熱、太陽光の利用などについて、専門家からガイドラインの概要を説明していただきました。
その中でも、体感温度が住宅の表面温度と室温の和のおおよそ2分の1であることや、換気扇のダクト配管の径を大きくするだけで消費電力が35%も節約できたり、一次エネルギー効率が111%のエコキュートよりも、26%の電気温水器の方がいまだに広くて使われていたり、シャワーヘッドを変えるだけで省エネになったりと、数時間の講習の中でも知らないことばかりでした。
いただいた自立循環型住宅設計のガイドラインの書籍を読み込み、設計の糧にしたいと思います。
最後に、現在の新築の住宅では、断熱性や気密性など、省エネ性能をよくするというのは当たり前になりつつあり、これから住宅の設計に携わっていくにあたって、省エネについての知識は必須で、設計者として住まい手への説明責任が問われると思います。
設計者のモラルとして、これからの住宅設計や書籍などを通して、住宅性能に関する勉強を続けていきたいと思います。
(スタッフ:山田)