非常勤講師として勤務している大阪府天満橋の大阪工業技術専門学校【OCT】の卒業制作展を控え、加工場に大工技能学科の学生の作品が並べられています。大工技能学科の親方・講師が集まり、作品の採点を行いました。また、来年度の授業に向けて親方会議が行われました。
加工場に所狭しと作品が並んでいます。
大きいものから小さいものまで、大工技能学科の学生がグループになって立案から図面化、製作を行った大作です。
これはブランコのフレームです。
シンプルで一見簡単そうに見えるかもしれませんが、柱が前後左右に倒れているためとても複雑な加工が必要になります。
柱と梁の接合部にも苦労の跡が見て取れます。
これは今年の一番大きな作品で安土城の天守閣部分をモチーフにした作品です。大きいだけでなく架構の複雑さもとびきりです。
それを見事な精度で仕上げた、素晴らしい作品だと思います。
大工技能学科なので木を刻む作品が多い中、内装の仕上げを卒業制作にする学生もいます。
写真の土塗り壁を、竹小舞から編んで塗り上げた作品です。
内部の構成がわかるよう、竹のままにした壁を作ったり、裏面はあえて仕上げをしないであら土が見えるようにするなど土壁に興味を持たせることができるよう工夫されています。
これは門なのですが木製の建具まで造っている作品です。
建具も下地を組むところから全て加工を行っています。
一人で取り組んだ作品なのですが、とても熱量が感じられました。
他にも作品はありますが、みんなとてもいい作品ばかりです。
本日2月2日と2月3日の二日間、卒業制作展として開催されていますのでご興味のある方は天満橋の方までお越しください。
学生のみんなはお疲れ様でした。
WASH建築設計室 日野弘一