健康でいられる室温

冬に健康で過ごすために

健康については、人によって個人差があります。

そのため、健康リスクの高い高齢者に焦点を当てて考えてみます。

 

 

「温度」

英国の保険省によると、高齢者が健康でいられる室温は18℃以上であると言われています。

暖房の設定温度を21℃程度にされている方も多くいらっしゃるため、18℃では寒さを感じるかもしれません。

しかし、健康面だけで考えると、室温は最低18℃に保っていればいいようです。

 

 

「温度差」

国内においてヒートショックで亡くなる人の数は、年間で10,000〜17,000人といわれています。

ヒートショックの起こる原因は、暖かい場所から寒い場所へ移動した際、

身体が急に冷やされ血圧が急上昇することで、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こしてしまうのです。 

 

国土交通省ではヒートショックを防ぐために、暖房した部屋とそうでない部屋の温度差を、5℃以内に抑えることを推奨しています。

 

一方で、医学的な観点からは、大気の温度が17℃以上であれば血圧が10mmHg以上もの上昇はし難いため、健康リスクが低くなる言われてます。

 

 

これらのことを踏まえると、

家全体を18℃以上に保つか、

居室を17℃以上に保ち、寒い廊下やトイレなどとの温度差を5℃以内に抑えると、

健康面でほとんど心配がないということになります。

 

夏に健康で過ごすために

夏は温度差による健康面への悪影響は極めて少ないため、

滞在時に滞在エリアをエアコンなどで冷やせばいいということになります。

 

では、健康に最適な温度とは何℃でしょうか。

 

人間は低温動物ですので、常に体温を36〜37度前後に調整しようとする機能があります。

そのため、室内をあまり冷やしすぎると、体温を維持するためにエネルギーをたくさん消費してしまいます。

あまりに冷えすぎた室内は、健康面に良くないといえます。

 

一方で、気温が高いと、熱中症となる危険性があります。

 

アメリカのNationalWeatherServiceが公開しているヒートインデックス表によると、

最高気温が25℃を超えると熱中症の患者が発生し、30℃を超えると熱中症で死亡する人の数が増えるそうです。

 

また、同じ気温でも湿度の高さによって熱中症になるリスクは上がります。

例えば、気温30℃でも湿度90%を超えると、熱中症により死亡する可能性のある「危険レベル」ですが、気温33℃でも湿度25%以下であれば、熱中症の「注意レベル」です。

 

熱中症を予防するには、温度と湿度のどちらも維持管理する必要があります。

 

グラフによると、28℃くらいから熱中症の発生率が徐々に上がっていることがわかります。

 

さらには、環境省によると温暖化対策として室温を28℃に設定することを推奨しています。(クールビズ)

 

これらのことから、室温を28℃程度に設定し、換気や除湿などで湿度管理もしっかりすることが健康にとって重要となります。

 

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