基本的な方針


 住宅を設計する際、一番に考えていることは長く住まえる家にしたいなということです。

長く住んでもらうには、まず建物が物理的に長持ちするように劣化対策が施されていることや、耐震性が十分に確保されていることは必須です。

また材料も年月を重ねるごとに味が出る本物の無垢材を使うことにこだわり、良質な木材を使用できるよう生産地とのつながりを大切にしております。

 

そして、物理的に寿命を迎えることがなくても、住まい手がいなくては建物は存続することはできません。

住まい手に長く住んでもらえるようにするために、また状況が変わって手放さなくいけなくなった場合でも次の住まい手を見つけ易いように居心地の良さ、快適性、温熱環境、可変性などが担保されていることが重要だと考えています。

 

社会的な価値を持たせるために、地域に溶け込む建物になればと思ってデザインしています。

また長期優良住宅の認定や、認定低炭素住宅の申請も積極的に行っています。

 

また、建築の構成には必然性があると思います。

たとえば形状にしてみれば、湿気が多い地域、台風が多い地域、雪の多い地域、

それぞれの気候風土に応じて適した形が昔から培われてきました。

材料についても、その地域地域で生産されるものを使う事が、地域の気候に適すると思います。

そこに、今の時代の技術や住まい手、設計者の個性が合わさることで、建物は決められていくのだと考えます。出来るだけ必然性の高い建築を目指しています。

本物の木材にこだわる


日本は森林が豊富で素晴らしい林産地がたくさんあります。

そんな日本で家を建てるのならその木材を使うことが自然であると考えます。

 

構造材は国産の無垢材を使います。接着剤で貼り合せた修正材は原則使いません。

また木材は天然乾燥されたものを使い、人工乾燥をした材料は使いません。匂いや色艶が変わってしまうからです。

 

柱は120角、梁は幅120の材を使います。

家の骨格は取り替えることはほぼありません。骨太の材料を使い長い年月住まいを支えて欲しいからです。

構造材を育てるのに60~80年は最低かかります。そうであれば住まいもそれ以上もつようにできる家づくりが大切です。

構造材を見せる


こだわりの林産地の木材です。できるだけ室内に見えるように設計します。

構造材を並べて配置することで小気味いいリズム感が生まれシンプルで美しいデザインになります。

 

構造材は杉やヒノキになることが多いですがとても良い木の香りがするようになります。

木材の調湿性にも期待できます。

架構からデザインする間取り



建物の間取りを考える時、構造の架構を踏まえながら進めていきます。

構造材をみせるデザインをするため、構造的に優れた上で見た目にも綺麗な構成になるように考えます。

 

計算上強い建物であることも重要ですが、木造の建物では軸組の強さも大切です。

力を素直に受けて流す木組みを心がけ、シンプルで理にかなった構造になるよう心がけています。

そのために、伏図を自身で作成することはもちろん全ての軸組図を描くようにしています。

 

人の手でできた家


日本には森林資源が多くあり、木を使った優れた加工技術を持つ職人さんがいます。

他にも様々な優れた職人さんがいるのに、その手を使わないのは勿体無いです。

私たちは設計事務所なので直接工事はしませんが、優れた大工を抱える工務店を紹介することができます。

 

工事が始まると週一回以上の現場監理を基本としています。

大工さんや職人さんと密にコミュニケーションをとることでより良い納まりを引き出せればと考えています。

建築と一体になった造作家具


家具については既製品ばかりを使うのではなく、部品を工場に直接注文し、大工さんが造るオリジナルの家具を提案しています。

限られた空間を有効に使い、住まい手の細かなご要望に対応したベストな構成で家具を造ることができるからです。

また造り付けですので地震での転倒の心配もありません。

手造りの造作家具は手入れさえすればメーカー既製品よりもずっと長持ちします。

 

またハーフユニットバスを使ったヒノキのお風呂など、こだわりを

詰め込んだご希望にもご対応・ご相談を行っております。

地域性を活かす


土地(場所)にはそれぞれの特性・雰囲気があります。

その土地の風土・歴史なども大切にすることで、快適で省エネルギー、長持ちする住宅を目指します。

仕上げも自然素材で


室内の仕上げには自然素材を使います。

漆喰塗りや無垢の木材、石材などを適材適所提案させてもらいます。

 

ビニールクロスは原則使いません。クッションフロアや複合フローリングも使いません。
住空間の肝となる匂いや手触りが自然素材の方が圧倒的に優れていると考えているし、そもそも好きになりません。

 

自然素材は年月が経ったときの変化も楽しみの一つです。

木材は飴色になり、塗り壁は風合いが増していきます。

パッシブデザインを取り入れる


冬は日光を取り入れて熱を取り入れることで、冬場の暖房の負担を減らします。

夏は日光を遮り、また自然風を取り入れることで冷房の負担を減らします。

できるだけ自然のエネルギーを使って、快適な生活を目指します。

冬暖かく、夏は涼しい住まいを


断熱性能を向上させると無暖房の状態の室温が上がります。

建物の表面温度が上がるため、体感気温が上がる事にもつながります。またエアコンなどの暖房効率が上がります。

部屋の暖気と冷気のむらができにくくなります。

 

ヒートショックの年間の死亡者数は、年間で10000人以上といわれています。

熱中症も増えており、700人程度が亡くられています。

健康な生活を送るために、いる時間の長い住宅の温熱性能を確保することはとても重要です。

【住宅改修】本質型リフォームのすすめ


キッチンやお風呂を入れ替える、壁紙を張り替える、床をフローリングにするといった「部品交換型」の住宅リフォームに留まらず、耐震性、明るさ、風通し、温かさ、涼しさ、暮らしの機能性、劣化への強さなどの“住まいの質”を向上させ、暮らしを豊かで快適にする「本質改善型」の住宅リフォームをお勧めしています。水廻の交換の時期にあわせて、もう少し手をかけて本質改善型のフルリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。

【住宅改修】既存住宅リフォームの意義


建物を建て替えずに改修して住み継ぐことは、住宅を長寿命化し、建設エネルギーを減らすことができるなど社会的な意義があります。

また住み慣れた家に生活ができる、思い入れのある家を残すことができるなど個人単位でもたくさんの利点が考えられます。

その上現在では手に入らないような構造材や素材が使われている事が多くあります。そして、その地域ならではの風景が継承されます。

【住宅改修】調査診断に基づいた設計

住宅リフォームのために大切なのはその前の調査・診断です。

調査をせずに工事を行うのは、人間で例えると検査もせずに手術を始めるようなものです。

一般社団法人住宅医協会が実施する「既存住宅ドック」に基づき、調査診断をした上での計画をします。

また取っ掛かりとして耐震診断やインスペクションも行うことが可能です。

 

また私たちは調査診断業務を多く行ってきた実績から、

”どういう納まりになっていたら劣化(雨漏りや腐朽)が発生しやすいか”

などといった、反面教師の経験を蓄積しています。その知識を新築にも生かすことができると感じています。

【住宅改修】断熱・気密性向上


「古い家だから寒いのはしょうがない」とあきらめていませんか?

どんなに古い住宅でも、きちんとした計画をして工事を行えば、温熱性能を向上させて、暖かくエアコンの効きやすい快適な住まいにすることは可能です。隙間風や、床が冷たくて困っている方は是非ご相談下さい。

 

特にマンションは気密性が高く湿気を逃がしにくいので、断熱性が低いと結露が発生しやすい特性があります。

結露が発生するとカビが発生してアレルギーなどを発症してしまったり、建物の仕上材を腐らせてしまったりと多くの問題が発生します。

結露に悩まれている方は多いのではないでしょうか。

【住宅改修】耐震補強の重要性


建物の耐震性は、建物の状況に応じて補強を行うことをが必要です。

耐震の基準が現在のものと違う時代に建てられた建物は、どうしても耐震性能が不足しています。

大切な家族と建物、資産を守るためにも耐震補強は急務と考えられます。

既存の建物を残したままでも補強をすることは十分出来ます。上の写真のように現在の新築同様のべた基礎を打つことも可能です。

予算との兼ね合いを見ながら最適な提案を心がけます。

建築模型による提案


建築模型を大事にしています。今は3DパースやCGなど、表現方法が多様化しています。

もちろんそれらも使いますが、住まい手さんとの大切な打ち合わせの時には意匠の模型を造ることを大事にしています。

模型を見ると住まいのイメージが一気に膨らみ、住まい手にも喜んでもらうことが多いからです。

住まいのワクワクを大事にしていきたいと思っています。

 

また構造の打ち合わせを大工さんとするときにも軸組模型を造って意思疎通を図るようにしています。

軸組模型を実際に造って触ってみると構造的に強いかどうか、体感的にわかります。

また図面と違って不整合が明らかになりやすく、間違いが少なくなると思っています。

性能のわかる家 記録として残す大切さ


一軒の建物を造るのに図面はA3で契約図面だけで60枚以上になります。

一般図だけでなく、構造図や詳細図を明記しておくことで次代への記録として大切な役割を果たします。

 

また耐震性能はもちろん、断熱性能についても計算しています。

資産としての住宅であるために、快適であり安心できる性能を把握しておく事は必須です。

これらの計算書も、残せる状態にしておくことを心がけています。